第2136号2022年12月25日
2022年度養護教員部実態調査結果より

静岡県内に勤務する養護教員を対象に、学校での集団フッ素洗口・フッ素塗布、児童・生徒の健診等について実態調査を行いました(浜松市は独自で実施)。今回はその中の一部を紹介します。養護教員の課題について、各分会で話題にあげ、共有しましょう。

〜養護教員の多忙解消は急務です〜

【4月の時間外在校等時間】 グラフ
【5月の時間外在校等時間】 グラフ
<新型コロナウイルス感染対策により多忙化に拍車> 4〜6月は、児童生徒の身体測定や健康診断があるとともに、新年度になり、子どもが不安等の理由で保健室に来室することが多い時期です。さらにコロナ前に戻りつつある教育活動により、コロナ対応が一層求められ、養護教員の時間外在校等時間は、2021年度よりも増加しています。

〜法律上、就学時健康診断は市町教委が実施となっています!〜

【就学時検診で養護教員が行っている業務】
グラフ
<すべての教職員が関わっている学校は約半数> 学校保健安全法第11条では、「市町村の教育委員会が就学時健康診断を行わなければならない」と定められておりますが、実態は約8割が学校を会場、約半数がすべての教職員が関わって実施しています。教職員が関わっていないと回答した学校は、約8%に留まりました。また、すべての検査項目を就学時健康診断時に実施している学校は約65%あり、大きな負担となっています。

養護教員の本来業務以外の業務削減・整理は急務であり、例えば、就学時健康診断に関わる業務を市町教委が担当するなどの改善が必要です。

今後も県・政令市教委に対して、養護教員の複数配置基準の引下げについて国への働きかけを要請するとともに、市町教委に対しても業務の削減・整理を求めていきます。