第2082号2020年9月25日
専門部 NOW 養護教員部編

「養護教員部」の活動について

養護教員部は、@子どもの人権を大切にした学校保健・健康教育の確立、A組織拡大・強化、B職務・労働条件の改善、C専門職としての力量向上を柱に活動しています。

養護教員部実態調査を組合員以外の方も含めたすべての養護教員を対象として実施しています。その結果をもとに課題を精査し、県や市町教委等に対して課題の改善を求めています。組織率の高さが、要請・交渉の際に「多くの養護教員の声」として説得力をもつことになります。

養護教員部の課題

養護教員の全校配置・複数配置基準引下げ、学校におけるフッ化物の集団使用、学校保健安全法改正に伴う健康診断の実施など、多岐にわたる課題が山積しています。

養護教員は、すべての子どもたちの命や健康に関わり、子どもたちの安全で安定した学校生活を支えています。養護教員部の課題は、養護教員だけの課題ではありません。教職員全体の課題として、すべての教職員で理解を深め、協力してとりくみをすすめることが大切です。

「フッ化物の集団使用」について知ろう

2019年度は、県内小中学校のうち57校で集団フッ素洗口、3校で集団フッ素塗布が行われました。本年度、新たに導入された地区もあります。

☆フッ素洗口・フッ素塗布とは?

どちらもフッ素によってむし歯を予防しようというものです。フッ素洗口とは、フッ素を含む水溶液を口に含み1分間ブクブクうがいをした後、吐き出して30分間は飲食せずにいる方法です。フッ素塗布とは、歯1 本ずつに綿棒や歯ブラシでフッ素を塗る方法です。フッ素が歯の再石灰化をすすめること、歯の表面をコーティングすることでむし歯にならないという理論です。

☆フッ素はむし歯に効果があるの?

効果については、様々な立場の意見があります。フッ素が劇薬であることなどから、安全性については専門家でも意見がわかれます。フッ素洗口の有無にかかわらず、日本人のむし歯の本数は確実に減っています。また、現在増えている歯周病には、フッ素の効用はありません。

静教組は、学校は医療の場ではなく教育の場であるため

  • 学校で行うべき健康教育は、薬に頼るむし歯予防ではない
  • 学校にはアレルギーや腎疾患など様々な配慮を必要とする子どもがいる。一人一人に慎重に対応している中、集団で薬品を口にするのは危険が伴う
  • 教職員の負担や教育課程への影響が大きいことから、フッ素洗口・フッ素塗布は、保護者の責任のもと各家庭や医療機関で実施すべきことである。

等の考えから、「学校におけるフッ化物の集団使用」に反対しています。