11月3,4日に、日教組人権教育実践交流会が行われ、全国から約200人(静教組からは1人)が参加しました。
1日目は、中央大学 池田賢市さんによる基調講演が行われました。「いま学校では、子どもたちが『自分で決める』場面が少ないように思う」「民主主義社会は、人々が自分で決めることで成り立ち、その経験は学校でこそ有効に用意できる」「結果の良し悪しではなく、自分で決めたという事実こそが重要」など『自分で決める経験』の大切さについても述べられていました。
またシンポジウム「競争・統制から共生へ~不登校・安心できる学校・子どもの権利から~」が、中央大学 池田賢市さんをコーディネーターとして行われました。
シンポジウムの中では、「格差」と「多様性」について話が出されました。「学びの『多様性』」とつかうが、「学びの『格差』」とはつかわない。「学力『格差』」と使うが「学力『多様性』」とはつかわない。では、「多様性」とは何をさしているのか。皆さんはどう考えられますか?
その後、7~8人の分散会が行われ、1日目は終了しました。
2日目は「憲法・子どもの権利条約と人権教育」「部落問題学習のとりくみ」「ジェンダーと人権教育」「インクルーシブ教育」の4つの分科会が行われました。各分科会での報告をもとに、協議が行われました。
第1分科会では、小学校入学直後の1年生に朝、高学年が一緒に遊ぶ内容を考えて実践したり、運動会や修学旅行などで実行委員会が企画したりしたする中で「自分たちで決める、自分たちで創る」ということを大切にしたいなど、2本のリポートが発表され、それをもとに協議が行われました。
子どもの権利条約では、子どもを「人権の主体」として認識し、その権利を保障すること。特に、子どもの「意見表明権」(第12条)が規定され、「子どもの最善の利益」(第3条)の確保をめざしています。子どもの人権を大切にする実践を多く重ねていきましょう。
静教組立教育研究所HPには、『子どもの権利条約推進委員会』の実践が掲載されています。皆さんの実践の参考としてください。
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