第2124号2022年6月25日
第109回 静教組定期大会 大会宣言

本日、第109回定期大会において、2021年度のとりくみを総括し、2022年度の静教組運動方針を決定しました。

新型コロナウイルス感染症の流行開始から2年以上が経過し、国内では「withコロナ」がすすみ日常が戻りつつあります。学校においても、GIGAスクール構想による1人1台端末が整備され、学びの継続は可能になりました。しかし、他者と関わりながら学ぶ機会が制限されることにより、子どもたちの学びへの影響が心配されます。また、コロナ禍における貧困家庭への影響が浮き彫りとなり、学習権の保障が懸念されます。このような時だからこそ、静教組は、静岡の教育に責任をもつ組織として、子どもたちのゆたかな学びを支える学校・社会の実現を追求していきます。

学校における働き方改革は、教職員の過重な負担を軽減し、本来業務に専念できる環境を整えることが重要です。小学校高学年における教科担任制については、教育効果が期待される一方で、十分な人員配置となっていないなどの課題が見られます。部活動の段階的な地域移行に向けては、教職員の負担軽減とともに、子どもたちの活動を保障することなど、様々な観点から議論をすすめていく必要があります。こうした教職員定数の改善や業務削減・整理など、教育委員会に対し実効性ある施策を強く求めることが重要です。また、多くの学校において教職員の「欠員」状態が続いており、多忙化に拍車をかけています。静岡県の学校現場で働きたいと思える教職員が増えるように、交渉・協議を通じて教育環境や制度を整え、教職の魅力向上に努めていくことが重要です。

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻では、子どもも含め多くの尊い命が失われており、この非人道的行為は決して許されるものではありません。また、国際社会へも影響が及んでおり、不安定な社会生活の長期化が懸念されます。人々が共に支え合い、安心して日々の生活を送ることができる共生社会の実現にとって、教育・学校が果たす役割は大きく、民主教育の確立とともに豊かな教育環境の実現は不可欠です。

静教組が信頼され、説得力ある運動をすすめるためには、高い組織率が不可欠であり、新規採用教職員や任期付・臨時的任用教職員の組合加入を始めとした組織拡大のとりくみが重要です。また、静教組運動の前進や諸要求の実現のためには、学校現場の課題や私たちの思いを各級議会に届ける議員の存在が欠かせません。7月に予定されている第26回参議院議員選挙及び2023統一地方選挙において静教組が推薦する立候補予定者の必勝を期して、組織の総力を挙げて全力でとりくんでいきます。

本大会で決定した静教組運動方針をもとに、今後も教育関係諸団体と連携し、保護者・働く仲間・地域住民との信頼関係を深め、本部、単組・支部、分会の連携により一体感のある運動をすすめていきます。

2022年5月27日
第109回静教組定期大会